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運命の輪~愛してる~
運命の輪~愛してる~
Penulis: 煉彩

初恋 1

Penulis: 煉彩
last update Tanggal publikasi: 2026-01-04 23:53:38

 首都圏の初夏。

 夏は始まったばかりだと言うのに、まだまだ気温が上がりそうな予感がする。

 出勤ラッシュ、人々が行き交う中、私もまた通学のため歩いていた。

 私の名前は|東条 美桜《とうじょう みお》、二十一歳。どこにでもいる普通の女子大学生だ。

 あぁ、今日は昨日よりも暑い気がする。お化粧、崩れてないかな。

 大学生になって自分を変えたいと思い、容姿やファッションを気にするようになった。 

 中学、高校と周りの女の子は「可愛い」を求めて、努力をしているのに私はなにもしてこなかった。  

 友達は恋愛をして、相手の反応に浮き沈みする中、私はただ話を聞いているだけ。

 私の家庭環境が影響しているからか、恋愛とはどんな気持ちになるのか、異性を「カッコ良い」と思うことはあるけれど「好き」の感情がわからない。

 だけど、みんなが綺麗になっていくのを見て、私もキラキラしたい、輝きたいと思うようになった。

 

 友達には「大学デビューだね」なんてよく言われる。

 今はまだ彼氏はいないし、好きな人もいない。

 いつかマンガみたいな、ドキドキできる相手に出逢いたいと夢見ている状態だ。

 そんな素敵な人に出逢って、自分を底から変えたいって思ってる。

 ふと時計を見ると、八時を数分すぎていた。

 今日はいつもより早い電車に乗れた。

 大学に着いても、講義が始まるまで時間に余裕がありそう。

 んっ?あれ、二限目はどんな講義だっけ?

 課題とか、なにもなかったよね。

 講義以外はアルバイトをする毎日だから、提出しなければならない課題を忘れていないか、なぜか急に不安になった。

 人混みを避け、スマートフォンで講義内容を確認する。

 あぁ、やばい!こんな時に充電がなくなりそう。

 昨日寝る前にきちんと充電できていなかったみたい。

 大学に着くまで、スマホを見るのを控えよう。

 そうだ、印刷された紙の講義割がカバンの中に入っていたはず。

 取り出そうとするも、クリアファイルがカバンのチャックに引っ掛かって取れない。

 今朝までこんなことなかったのに……!

 力任せに思いっきり引っ張る。

 すると——。

 ああっ!!

 カバンから取り出したクリアファイルの中身がアスファルトに広がる。

 時間割をはじめ、自分がメモをした資料なども散乱し、思った以上に広範囲へ渡り道に散らばってしまった。

 人混みを避けていたとはいえ、今は通勤ラッシュの時間帯。駅から近い場所、迷惑そうに人々は避けていく。

「すみません……」

 スマホに視点がいっているため、落ちている紙に気づかず踏みつけていく人もいる。

 ああ、恥ずかしい……。

 顔がぽっと熱くなる。

 通り過ぎる人は多いのに、皆急いでいるためか誰一人として拾ってはくれない。

 自業自得だ、邪魔になっていて申し訳ない。

 早く拾わないと。

 しかし、急ぎ通り過ぎる人たちの間をぬって拾うのには時間がかかった。

 ふと前を見ると、スーツに身を包んだ若い男性が手伝ってくれている。

「ありがとうございます」

 良い人もいるんだ。若そうに見えるけど、会社員かな。

 お互いにしゃがみながら、集めて行く。

 最後の一枚は彼が拾ってくれた。

 恥ずかしくて、彼の顔を見ることができない。

 だけど最後のお礼くらいはちゃんと伝えなきゃ。視線を合わせようと顔を上げ、声をかけた。

「すみません。ありがとうございました。助かりました」

 彼と目が合う。

 私の赤くなっている顔がさらに赤みを増す。

「どういたしまして」

 身長は180センチいかないくらいだろうか。

 男性にしては少し長い髪、まつ毛は長く、髭は生えていない。白い肌。二十代前半に見える。細身なのに、貧弱さを感じさせない体型。強くはない香水の爽やかな香り。

 かっこ良くて、綺麗な人……。

 見惚れてしまいそうになるも、我に返り

「あの、本当にありがとうございました!」

 思いっきり頭を下げてしまった。

 心臓が脈打っているのが自分でもわかる。

 そんな私を見て、彼は少しほほ笑み

「いえ、困っている時はお互いさまですから」

 そう答えてくれた彼は、私の大学とは逆方向に歩いて行く。

 私は通行する人の妨げにならないよう道の端により、しばらく動けなかった。

 ドクンドクン。まだ心臓の音が聞こえる。

 これって、きっと……。恋愛をしたことがない私にはなかったはじめての感覚に戸惑う。

 一目惚れって、こんな感覚のことを言うのかな。

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goodnovel comment avatar
らりまー
素敵なことが起きそうな予感がします...
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